セメントの凝結時間の差による試験

試験方法

試料状況

(1)セメントペーストの練り混ぜ(練り混ぜは機械練りによる方法で行う)
①試料500gを練り鉢に入れ、練り鉢及びパドルを本体に取り付け、標準軟度を得るのに必要と思われる量の水を注ぎ入れる。直ちに練り混ぜ機を低速で始動させ、注水してから60秒間練り混ぜる。
②次に30秒間休止し、この間にさじで練り鉢及びパドルに付着したセメントペーストを練り鉢の中心部に集めるようにして掻き落とす。

標準軟度確認

③休止が終わったら、低速から高速に切り換え、再び始動させ90秒間練り混ぜる。
④コーンに試料を詰め、標準軟度を確認する。

(3)凝結の始発                      
①ビカー針装置の標準棒を始発用標準針に換える。
②すべり棒の上端に円板を載せ、降下するものの全質量を300.0±1.0gとする。

始発

③すべり棒をセメントペースト中に徐々に降下させ、始発用標準針の先端が底版の上面から、およそ1㎜の所に止まる時を始発とし、セメントに注水した時から始発までの時間をもって始発時間とする。
参考:始発時間の測定は、1回では見誤りがあるので連続3回ぐらい行う。通常、普通セメントの始発時間は2時間~2時間30分前後である。
(4)凝結の終結

終結

①始発用標準針を終結用標準針に換える。この時、円板は載せたままにしておく。
②すべり棒をセメントペーストの表面に徐々に降下させ、セメントペースト表面に針の跡を止めるが、附属小片環による跡が残らない様になった時を終結とし、セメントに注水した時から終結までの時間をもって終結時間とする。参考:通常、普通セメントの終結時間は、始発時間より40分~1時間程度後である。